私の夢であった”自走で海外ツーリングへ出かける”という変わった人たちしか実行しないことをやってきました。目的地はロシア、サハリン州です。今回のツーリングを実行するために約半年前から書類の準備、手続きを少しずつ行ってきました。海外へ愛車を持ち込んで走るということはそれなりの手続きをすれば誰でも行えることだと思います。今回は筆者がどのような方法を用いてサハリンツーリングに望んだか、その方法をご紹介したいと思います。
もくじ
サハリンツーリングのための準備物
①パスポート
まず海外へ行くためにはパスポートが必要です。一般的に私たちが知っているパスポートには5年用、10年用が存在します。海外ツーリングへ行きたいなと思い立ったらまずは各都道府県にある旅券事務所にてパスポートを取得しましょう。5年用で11,000円、10年用で16,000円で取得できます。その際、運転免許証や健康保険証などの身分証明書の準備もお忘れなく!
②ロシア観光ビザ
サハリン州を含むロシア入国のためには観光ビザの取得が必須となります。入国のための”許可証”です。通行手形みたいなものです。費用は10,000円程度ですが次に紹介するバウチャーと共に取得する必要があります。
③バウチャー
宿泊施設や出入国経路などの詳細を記した書類。この書類の発行によって、外国人の行動はロシア当局に管理されるという流れになります。また、旅行に必要な代金を支払い済みという証明書の役割も。このバウチャーの存在が、ロシア旅行そのものを妨げている要因とも・・・。取得費用は予約したホテルの料金により変動します。このバウチャーの取得がロシア観光ビザを発行する条件です。旅行会社に依頼すると手配もスムーズでしょう。
④国際運転免許証
海外で何らかの車両を運転する場合、国際運転免許証が必要となります。ロシア本土やサハリン州へ行く場合も同様です。使用する車種に応じた運転免許証を保持しなければなりません。国際免許証は、各都道府県にある運転免許試験場にて申請することが可能です。手数料は約3,000円程度です。発行は即日で行われます。有効期限は発行から1年間、期限を迎えたらその都度申請する必要があります。
⑤自動車登録証書
こちらは次に紹介する国際ナンバーの申請と、出国時に自分の愛車を持ち出す際に作成される通関書類の申請に必要です。また、この書類は海外へ車両を持ち出した際に”1年以内にその車両を持ってその国から立ち去ります”という当局に対する誓約書の意味も兼ねています。こちらは陸運局にて無料で発行してもらえますよ(但し、取扱い例が少ないらしく職員からも”何それ?”と聞かれました。)
⑥国際ナンバー
各都道府県の陸運局またはJAFにて申請します。費用は1,000円程度でした。国際ナンバーの発行は自動車登録証書と同じ日に発行を受けることが可能です。まず先述の関係機関にて”国際ナンバーの発行を受けるにはどうすれば良い?”と尋ねてください。それから先は相手が何が必要かを調べ上げてくれます。
⑦自動車一時輸出入申告書
これは出国当日の作成となります。いわゆる通関書類です。筆者は稚内市にある日通の支店で作成してもらいました。
⑧バイク(装備含む)
きちんと整備し、不具合はしっかり直しておきましょう。パーツもできるだけ新品に交換しておくと安心です。むしろ新車を買ったほうが安全かもしれません。不整地の走行も有り得るので、プロテクター類の装備もしっかりしておきましょう。
出入国の流れ
日本出国→ロシア入国
日本の港湾内で国際ナンバーに付け替えてください。フェリーにてコルサコフ港に入港後、通関手続きが開始されます。その後専用バスにて入国審査場へと向かい入国後、バイクを受取りましょう。その際、強制保険に加入させられます。約20,000円程度で、有効期限は一ヶ月程度です。
ロシア出国→日本入国
手続きそのものは問題なく職員の誘導に従えば大丈夫でしょう。出国手続き後の動きがむしろ重要になります。日本国内へは他国の土壌を持ち込むことは禁止です。よって出国前は徹底的に洗車する必要があります。とにかく泥を落とすことが最優先です。最悪の場合、入国ができない事態もありえるので徹底的に行ってください。フェリー内で洗車道具を貸してくれます。
最後に
バイクを所有し、とにかく人とは違うことをやってみたい方には、おすすめできるツーリングだと思います。日本の最北端である宗谷岬を越えて、異国の地に自分のバイクを持ち込むことは、大きなロマンと達成感を禁じえないと思います。なお2017年分の稚内~コルサコフ便における車両輸送は実施されなかったようです。不採算が主な原因とされていますが、これには北方領土に関する問題が絡んでいる可能性もあります。
ですが稚内市が路線そのものを存続させているため、今後も車両輸送の復活はありえることでしょう。筆者も再び愛車と共に宗谷海峡を越える日が来ることを信じて止みません。この記事を参考に、ぜひ夢のあるツーリングをお楽しみください!
下記URLの動画にツーリングの模様をお伝えしています。よければご参照ください。
この記事の検索ワード:自分のオートバイで持ち込み海外ツーリング
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