モーターマガジン社より発売のミスターバイクBG連載漫画である『雨はこれから』。大好きな東本昌平先生の作品であり、1巻、2巻のどちらも持っています。で、主人公の松永がSR400だかSR500に乗っているんですが、SR好き好き人間には気になることだらけ。今回は雨はこれからに登場するヤマハ SRの年式やパーツを分析してみました。
もくじ
SRのパワートレイン系を推理
まずここで、SR400なのか? という疑問にぶち当たりますが、話の中で170km/h出ているシーンがあります。よってチューニングされている=排気量アップされていることがわかりました。オイルクーラーが着用されていることから500cc以上は確定ですね。パッと見た感じシリンダーは純正なのでストロークアップと組み合わせても535ccが限度かと推測できます。でも170km/hってSRにとっては難しいのでハイリフトカムシャフトも組み込まれているはず。
さらに上記の画像でも触れていますが、アイドルスクリューに注目! この垂れ下がったアイドルスクリューは、我がSR500にも装着しているケイヒン FCRの特徴です。FCRを装着した実車と比べてみましょう。
いかがでしょうか? これ正解ですよね! これでFCRキャブ説は確信へと変わりましたが、気になるのは口径です。しかし、どのシーンを見ても口径に関する情報がないのです・・・。FCRなら35、37、39辺りが選択肢となりますが、個人的には街乗りを考えて37をチョイスするかも。
SRの年式を推理
前述の実車との比較でもわかりますが、タンクのカラーが同ですね。これって1999年から2008年までのSR400に用意されたカラーリングです。厳密には2008年以降にもありますが、それはFIなのでここでは触れません。雨はこれからに登場する松永(マツナガ)氏の乗るSR400はキャブレター車なので。で、もう少し年式を絞り込んでみます。以下のシーンをご覧ください。
このシーンでなにがわかるんだって話ですが、年式を絞り込むのに大変参考になるんですよこれが! キーを見てください。ペラペラタイプですよね。2003年式以降はイモビライザーキーなので厚みのあるキー、そして大きなキーシリンダーなのですが、これは違いますね。よって2002年式までってことが判明しました。ちなみにメーターとメーターステー、インジケーターはデイトナ製ですね。以下にそのセットのリンクを貼っているので参考にしてください。
さらにさらにこの雨はこれからSRの年式の手がかりとなるシーンがありました! これです↓
え? わからない? あ、キーが抜けてるって?笑 ま、まぁそれは置いといて・・・。フロントフォークを見てください。
これ! このニップル! これはエアサスなんです。ここからタイヤみたいに空気入れでプシュプシュと空気を入れるためのバルブが付いています。これって1983~84年式にしかないんですよ。また、SR400って18インチホイールが主流ですが、このエアサスフォークは初期型のフロントのみ19インチホイールが採用されています。で、その年式のフロントフォークは左側のディスクブレーキです。右側は2001年式以降ですが、ディスクの径も大きいので社外キャリパーに交換されてるっぽい。ブレンボのブの字も見えてませんが・・・。
SRのシートはK&H製
K&H製シートだと判断したのは、シート後部にあるK&Hのエンブレムプレートと、その形です。K&H製のシートは鋲やタックロール化、色などをオーダーできます。ってか私自身が欲しいと思って以前それを調べたことがあったので、一見してそれとわかりました。
SRのサイドバッグはBEE TRAD製
一目瞭然! BEE TRAD(ビートラッド)製の本革サイドバッグです。これは純正エアクリボックスを外す必要があるので、雨はこれからのSR400は直キャブ仕様ってことも判明しました。BEE TRADさんは本革バイク製品やアパレルなども扱っており、個人的に大注目しているブランドです。ここのセパレートハンドルとミラーを購入予定。
SRの他のパーツは?
あとはまぁ、リアサスはオーリンズ、ハンドルは垂れ角的にデイトナ? ヘッドライトは不明。フロントフェンダー(19インチに装着できないはずだが)とリアフェンダーはWMかなぁってとこですが断定できません・・・。あとマフラーも気になるところですが純正形状なので、ペイトンプレイスのコンチマフラーかなぁぁぁぁぁぁ・・・わからん。あとヤンキーみたいなホーンも装着されてますね 笑
雨はこれからのSRをまとめてみると
推測その1・・・1983~1984年式のSR400またはSR500に1999年式以降のタンクが装着されている。ちなみにこの年式はナロータンクが採用されており、タンク形状とタンクキャップの形状が違う。タンクキャップの形状から1999年以降とわかる。よってタンク交換済みであることがわかる。
推測その2・・・1999~2002年式のSR400にエアサスフロントフォークを装着している。しかしこれだとちょっと維持が厳しい。なぜなら排ガス規制が強化された2001年式以降の場合、FCRの装着やボアアップでは車検が通らないはず。だとしたら1999~2000年式がベースか? ちなみに2001年式からAIS(エアインダクションシステム)が標準装備されているが、雨はこれからSR400にはそれは見当たらない。
よって推測その1説が濃厚か。1983~1984年式であれば車検時の排ガス検査はない。ボアアップされていてもノーマルシリンダーであればボアアップの申請をせずともバレずに通過する。ストロークアップも同様。だからやっぱりフロントフォークのエアサスが大ヒントかも! ってことで最後までお付き合いいただきましてありがとうございました!
エアサスって自分の93年式にも付いてますよ
自分の88年式もエアバルブつきフォーク「でした」。
80年式の500大八キャスト改かな
す、凄い分析力……本物のマニアですな
主人公松永のフルネームはなんというのだろうか?