洗車は正直面倒くさい。そんなことを思っている時期が私にもありました。時間の空いている時にやろう、と思っていても中々重い腰が上がらない方もいらっしゃると思います。気がつけば、自分の愛車は見事に泥だらけになってしまう方も多いのではないでしょうか。
洗車はいつでも始められるお手軽なメンテナンス法とも言われています。今回は私が日々、行っているバイク洗車についてご紹介したいと思います。
もくじ
洗車と安全運転は関係あるのか?
かつて私が某運送会社で勤務していた時、とある長距離ドライバーからこのような言葉をいただいたことがありました。
「俺にとってトラックは大事な仕事道具だから仕事終わりの洗車はしっかりやる。通勤に使う車も家に帰ったら必ず洗車する。事故を起こさないための願掛けみたいなもの」
確かにそのドライバーのトラックは、他のトラックと比べても常に整理整頓がなされていました。私はこの直前に転倒事故を起こしており、また普段から通勤の足としてバイクを使用するため、願掛けを込めて洗車を習慣づけることにしました。実際に始めると”せっかく綺麗にしたから無茶な運転はしたくない”という思いが出始め、無理な運転をすることや危機的な場面に遭遇することも減少したような気がします。
洗車において必要な道具
ここでは筆者が清掃時、使用している道具をご紹介します。費用は大体3,000円程度で一式を揃えることができます
①雑巾1~2枚(3枚以上あればなお良い)
バイクの拭き上げ用に準備します。大体2週間に1回、洗濯する程度で十分です。100円ショップで入手可能です。
②吸水クロス
洗浄後、水分の粗取りに使用します。使用後は天日干しで十分です。こちらはホームセンターにて200円程度で購入しました。
③スポンジ
洗剤を広げ、バイク全体になじませるために使用します。こちらも使用後は天日干し。複数個入って100円の物で十分です。
④グラス用スポンジ
通常のスポンジでは届かない所に対して威力を発揮します。こちらも使用後は天日干しをして下さい。こちらも100円
⑤洗剤
多種多様な洗車用洗剤が販売されていますが、私は一般的な家庭用洗剤を使用しています。なお、こちらは最近発売されたスプレータイプの家庭用洗剤であり、少し入り組んだ構造の汚れに対しても吹き付けることができます。ホームセンターにて200円程度です。
⑥ワックス(必要であれば)
こだわりのある人は高価なワックス剤を使用されますが私はホームセンターで売っている安めのプライベートブランドの物を使用しています。こちらは吹き付けるタイプになります。使用頻度は1ヶ月~2ヶ月に一回程度で十分だと思います。300円くらいで買えます。
⑦手動ポンプ式ポータブル洗浄機
自宅にて洗浄用の水を確保できる方には必要ありません。”駐車スペースが自宅から離れている””洗車用の水源を確保できない”方に対しては非常に強力なアイテムとなります。また、静音性も優れているため昼夜を問わず洗車作業が可能。必要分だけ水を汲めば良いので水道代の節約にもなりますよ。水圧は電動と比べると弱いですがボディを傷つけるリスクも少ないです。1500円~ネットで購入しました。
バイク洗車の手順
以下では私が行っている洗車手順についてご紹介いたします。ツーリングや仕事からの帰宅直後に行うことで、綺麗なコンディションを維持することを目的とします。
①バイク全体に水をかける
洗浄機にてバイク全体に水をかけてください。水圧調整が可能ならば、なるべくシャワーに近い形態で洗浄しましょう。水圧で落とせそうな大きな目立つ汚れは、この段階で除去します。この時にチェーン類にはできる限り水がかからないようにしてください。”できる限り”で結構です。
②洗剤を吹き付ける
チェーンを除いて、バイク全体にスプレーの泡を吹き付けます。たくさん吹き付ける必要はありません。バイク全体に泡や洗剤が広がる程度で十分です。
③スポンジで洗剤を広げる
スポンジで吹き付けた洗剤を広げていきましょう。泡立ちが足りないと感じればその都度、洗剤を追加プッシュしてください。
④グラス用スポンジを使う
ここでグラス用スポンジの出番です。掃除の手が届きにくい場所もスムーズに洗剤を広げ、汚れを落とすことが可能です。ホイールの掃除もこれさえあれば大丈夫!
⑤水をかける
再び、バイク全体に水をかけて泡と汚れを落としていきます。この時に泡が残らないようにお気をつけください。また、チェーンにもできるだけ水や泡がかからないようにしてください。この時も水圧をかけずにシャワーに近い状態で洗浄してください。
⑥水分を拭き取る
吸水クロスにてバイクにかかった水分を除去してください。
⑦ワックスを吹き付ける(必要な時のみ)
ここからは仕上げの段階です。ワックスをボディ、ホイール全体に吹き付けていきます。コンパウンドタイプだと丁寧に馴らしながらワックスを広げていくことになりますが、スプレータイプは吹き付けるだけで十分です。
ワックスを吹き付けながら乾いたタオルで吹き上げることで、ボディを綺麗に仕上げることが可能です。拭き残しがあるとそのままアカとなり、汚れとして落ちにくくなります。難しく感じられるようでしたら省略しても構いません。
⑧雑巾で吹き上げる
ここで使用する雑巾は完全に綺麗でなくても問題ありません。乾いていることが重要です。吹き付けたワックスをきれいに拭き取ることで、ある程度は綺麗に仕上げることができます。
ここまでの所要時間は大体10~20分程度です。この作業において重要な点は”100%綺麗な状態に仕上げなくて良い。”ということです。私はバイク使用後は毎回洗車するよう習慣づけていますが上記の①~⑧を全て行っている日もあればそうではなく水洗いだけで済ます日もあります。走った分だけ付着した汚れを除去することが重要であると考えています。
雨の日はどうするか
雨の日に走った場合は、跳ね返りの泥などで晴れの時よりも、多くの汚れが付着しやすいです。そんなときはまず、水道水等で全体をしっかり水洗いして泥を除去してください。とりあえずミラー類を綺麗にしましょう。そのあとの洗浄は後日で良いかもしれません。
高圧洗浄機をオススメできない理由
テレビCMで時々見かける高圧洗浄機。その便利さについては最早、語るまでもないと思います。私も数年前に購入し、たまに使っています。しかし、高い水圧で洗浄すること自体が、時としてバイクに負担をかける結果になることもあります。
①バイクを傷つけてしまう
高圧であるが故に、バイクのボディに傷をつけてしまうリスクがあります。特に資産価値としてバイクを所有している方には、絶対に使用できない代物であると言えるでしょう。
②エンジン内に水が侵入する危険が高まる
古いキャブレター車やゴム、パッキン類が経年劣化を迎えている車両の場合、高圧で放出された水分が隙間を縫ってエンジン内部に侵入する危険があります。最悪の場合、エンジンの始動が不可能となる場合もあります。
③チェーンの油分を落としてしまう
せっかく注油した油分も、高圧洗浄機の水がかかってしまうことで除去されてしまいます。チェーンやスプロケットがより早く摩耗しやすい環境を作ってしまうことも有り得ます。
(もう一回注油すれば問題ありませんけどね!)
④作動音が大きい
放水時、機械には作動音が伴いますが、音量はそれなりに大きいです。静かな住宅街に住んでいる場合や音に対して神経質なご近所さんがいる場合、使用することそのものが難しいかもしれません。
しかし、長い期間洗車していない場合は、汚れが強力にこびりついているものです。高圧洗浄機の最大の強みは”強力な汚れを短時間で簡単に落とせる”という点です。
「とにかく汚れが落ちれば何でも良い」という方には、とても強力なアイテムとなりますし、短時間で綺麗に仕上がります。実際、過去に私も何度もお世話になりました。高圧洗浄機を使用して洗車することも、あくまでひとつの方法として、十分に有用であるということをご紹介させていただきました。
とにかくやれば変わる
ここまで洗車方法についてご紹介しましたが、一番大事なのは”バイクに触れている”という喜びを感じることだと思います。普段から乗る場合はある程度まで頑張り、徹底的に綺麗にする必要もないと思います。洗車をすることでバイクを維持することへのモチベーションが上がることでしょう。大げさかもしれませんが、気持ちをアゲることで生活全体にも張りが出てくるかもしれません。洗車が好きになればバイクのみならず色々なモノの見方が変わるかもしれませんよ!
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