【KTM 690SMC-R】LC4エンジンの魂は未だ消えず復活!

KTM 690SMC-R




オーストリアのバイク製造メーカーであるKTM。未だに過激で乗り手を選ぶオフロードバイク屋というイメージを持たれる方は多いことかと思われます。その過激なバイクたちを伝統的に支えてきたエンジンの中にはLC4エンジンも含まれることかと思います。

この700cc近い排気量と繰り出されるパワーを支えるのはたった一つのピストンです。20年近く製造されてきた伝統あるエンジンも2017年に入り、次々とモデルチェンジや製造終了に伴い、一度はラインナップから姿を消しました。しかし、2019年より加わるニューモデルには再びLC4エンジンの心臓を与えられた車両がありました。

KTM 690SMC-Rと690エンデューロです。この2台に関してですが基本的には街中やKTMのミーティング、ショップですら見かけることが殆どない超超超レア車両です。今回はそんな中でもオンロードを走ることに特化したKTM 690SMC Rを、復活記念としてご紹介したいと思います(画像右側が690SMC-R 左側が690ENDURO R※共に旧モデル)

KTM 690SMC-R

モタードについて解説

このKTM 690SMC-Rについてお話を始める前にモタードというカテゴリーについて先にお伝えしておきたいと思います。

モタードカテゴリーに属する車両は元々のベース車としてオフロード系のバイクが使用されています。オフロード車両は元々その用途故、軽量に設計されておりそのままの状態でのオンロードも速く走ることが可能です。

そのようなオフロード向けのバイクをオンロード用に味付けしたバイクのことを世間ではモタードと呼んでいます。ただオンロードを走るだけではありません。これらのカテゴリーに位置するバイクは振り回して良し。

スロットルを開けて良し。つまりは速いということです。規模の大きくないサーキットでは、乗り手によってはスーパースポーツのバイクより速いことすらあります。今回ご紹介する690SMC-Rはモタードの位置づけとなります。

めっちゃ軽い!!

KTM 690SMC-R

このバイクは排気量的には600cc程度のミドルクラスに属するバイクです。このクラスの車両は装備やエンジンパワーも充実する関係で、一般的な国産車は200kg前後の重量となります。

重量があると高速走行時は安定していたり、突風に負けることもないのでこれはこれで安心なのですがやはり降車後の取り回しは軽いほうが楽ですよね。この690SMC-Rは2019年モデルで驚異の147kg(乾燥重量)を実現しています。

この重量は250ccクラスのバイクの重量とされており、軽量にすることで降車時の扱いがしやすくなると共に峠やテクニカルサーキットでもキビキビとした走りを実現してくれます。加速時にも重量のある同クラス車両に対しては大きなアドバンテージとなります。

ただし、その一方で軽量故にハイスピード走行時の横風には弱くなります。また、ツアラーやクルーザー等で得られるような直線走行に対する安定感は皆無と言って良いでしょう。

そして、これはすべてのバイクに言えることかもしれませんが、重量のあるバイクから軽量な車体に乗り換えると所謂”ちゃっちい””安っぽい””おもちゃ”感を感じる方にはあまり、おすすめできないかもしれません。

足つきは日本人お断り?

KTM 690SMC-R

 

シート高は890mmあります。アドヴェンチャーカテゴリーに属するバイクのシート高が大体これぐらいになります。日本人の平均身長は約170cmですがこのことからも容易に足つきは厳しいということが想像できます。

つま先立ちになるかもしれません。ただし、軽量な車体なので支えるという点に関してはそこまで苦労はしなさそうですが、できることなら身長はあるに越したことはありませんよね・・・。(身長がある方が羨ましい・・・)

ただ、これも走り出しさえしてしまえば余り関係ないようです。重心が高く設定されているバイクですから先述したように狭い道や連続するコーナーをキビキビと走るにはまさに適したバイクであると言えます。そもそもKTMを好んで乗っておられる方で足つきを気にしている方を殆ど見かけないような気がします。

ハイパワーなビッグシングルエンジン

KTM 690SMC-R

今回登場する2019年式690SMC Rには現行型で最新のLC4エンジンが搭載されています。単気筒としては世界最高クラスの74馬力(55kw)を発揮します。2017年モデルが旧型LC4エンジンで68馬力程度に抑えられていましたからついに新たな心臓を手に入れたということになります。

2017年時点でも現行型LC4を搭載した車種は販売されていたので現行型の信頼性も高くなってきたと言えるでしょう。以前は扱いにくさも目立ったエンジンですが低速のスカスカな感じや2速3速時のギクシャク感も改善され非常に扱い易いエンジンとなりました。

現行型エンジンなら普段使いも改善されていることでしょうからちょっとしたツーリング~本格的なサーキット走行まで難なくこなしてくれることが予想されます。軽量なビッグシングルスポーツそのものが最早貴重な存在です。エンジン音から存在感までどこでも目立つ存在であることは間違いありません。

メンテナンスサイクルは短めか

バイクの維持にはそれなりの費用を覚悟しておく必要があります。燃費は大型バイクではトップクラスの30km/L付近を実現しますが使用ガソリンはハイオクです。そもそも燃費走行をする方も少ないと思うので実燃費はもう少し減少すると思います。

10,000km~15,000km走行ごとにタペット調整等でエンジンを開ける必要があるとのことです。この費用はディーラーに問い合わせると大体60,000円~となります。もしメーカー保証を考えている方でしたらオイル交換費用もしっかり念頭に入れておく必要があります。

オイル交換サイクルは1,000km~1,500kmで大体10,000円程度です。この辺の費用に悩み、最終的にはKTMから離れていくユーザーも多いようです。中古車市場を見てみると大体10,000km以内で売りに出されている車両を多く見かけます。レースでは絶対の信頼を確立しているLC4エンジンですが日常生活レベルに落とし込むと好みがはっきり分かれてしまうものとなっています。

しかし、このある意味、”乗り手を選ぶ”ような側面を気に入ってしまうといつまでも保有し続けるようです。

現行型エンジンに故障・トラブル情報なし

今回搭載される現行型LC4エンジンですが旧型LC4エンジンに聞かれるようなロッカーアーム破損や燃料ポンプトラブルとは無縁のようです。とはいえ元々はレース用エンジンですからメンテナンスサイクルはしっかりと守るに越したことはありません。

“いかにもヤル気!!”を感じさせるデザインと装備

KTM 690SMC-R

近年のKTMのオンロードモデルは虫の目を彷彿とさせるような攻撃的なヘッドライトデザインが用いられていますが、このSMC-Rは旧モデルのデザインを踏襲しています。2019年モデルになってからは各部にエッジを効かせたところも増えておりシュラウド・サイドミラー・フットレストに現れています。

先ほどシート高は890mmとお伝えしましたがシートのデザインはそこまで幅広ではないのでポジションの移動にもそこまで苦労しないと思います。ウィンカーは最初からLEDウィンカーが採用されており、よりシャープで速そうな印象を与えています。

スピードメーターも液晶モニターが採用されるみたいです。海外のテスト段階と思われる動画では690DUKEと同じメーターが使用されていましたが、より小さく目立たないものへと換装されているようです。

クイックシフターでより一層楽しく

KTM 690SMC-R

一部のKTM車両に搭載されていたクイックシフターですがこの2019年式690SMC-Rには搭載可能なようです。発進、停車時以外はクラッチ操作を必要としないスグレモノでサーキット走行を考えている方にはおそらく必需品ともいえるでしょう。

選べる2つのライドモード

最近のバイクはモード選択できるものが多くこの車両もご他聞に漏れず男の子の心をくすぐる機能を有しています。”Street”モードでは街乗りが可能なように後輪のスリップを最小限にし”Sport”モードではスロットルがより機敏に反応します。

メーカー公式ではドリフトやパワースライド走行がしやすくなる旨の記載がありますが単純にそれができる人が羨ましいです。ABSも標準装備されているため安全にスポーツ走行が楽しめそうですね!

ハスクバーナからは701SUPER MOTOが発売

KTM 690SMC-R

KTMの傘下にあるハスクバーナというメーカーから2018年12月1日より701SUPER MOTOが発売されました。このベース車両は今回ご紹介しているKTM 690SMC-Rでございます。690の方はまだ発売未定ですが701の方は既に発売されています。

こちらも馬力等基本的な性能は同じですがKTMについているようなデバイス等はない様子です。燃料の容量は690が13.5L、701は13.0Lです。

デザインも690と比べると少し丸みを帯びているようです。乾燥重量は690で147kg、701は145kgとなっています。

すでに発売されている701の価格は税込1,340,000円~となっています。

一方、690の価格・発売時期は未定ですが旧型の2017年式は日本国内の市場でも新車でまだ残っており、乗り出し価格は1,400,000円程度ですから装備が充実している2019年式はこれよりももう少し価格が上がりそうな気がします。

KTM 690SMC-R

690SMC-Rは一度カタログ落ちをしたため、LC4エンジンを含めて今後の行方を筆者自身も気にしていたところではあります。ですがまた再びラインナップに復活することは素直に嬉しい限りです。

少し手が出しにくい価格にはなりそうですがそれをもってしてもユーザーにには”良い買い物をした”と実感させてくれそうなバイクであります。日常のスポーツ走行~サーキット走行までを目一杯楽しみたい方向けのバイクであることは間違いありません。

この記事の執筆ライターさんの動画です

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