著者は阪神大震災を経験し、3.11東北震災時には現地に足を運びましたが、主に神戸から出向した災害ボランティアをしていた仲間たちに必要な物を送るという任務を任されていました。
そんな経験を踏まえここに執筆させて頂きます。
※大切なことなので被災未経験者は流し読みしないことをおすすめします。
もくじ
備蓄食品の考え方
これだけ守っていたらきっと大丈夫です。これらを踏まえて具体的な食べ物を後で紹介します。みなさんもおすすめの備蓄食品がありましたらコメントやXからお教えください。情報交換しましょう。
賞味期限
賞味期限が長いものが好ましいです。正解は特にありませんが、私は2年以上としています。
缶詰やレトルト食品を買うとだいたい3年以上先が賞味期限となっていることが多いです。
ですので生ものは絶対に論外となります。
余談ですが、私は賞味期限が切れている食べ物を興味本位で好む性癖があるのですが、期限が5年以上切れたサバ缶、カップ麺、グミ・缶ジュース(コーラ・ファンタ・コーヒー)を食べましたが、どれも問題ありませんでした。
備蓄量
私の中では1ヶ月分は最低限必要であると、勝手に思い込んでおりますが、他のサイトを見ると3日分という記事が多くありました。確かに阪神大震災や、東北震災ではそれくらいで良かったと思います。これは自衛隊やボランティアなどが災害翌日から現地へ配給を開始していたことからだと思いますが、今では南海トラフ地震が控えております。
もしも大規模な被害があった場合、誰も助けに来ない(来れない)状況にあるとすれば、3日なんてあっと言う間だと思います。
ではなぜ1ヶ月分は必要と考えるかと言いますと”もしも”援助が来るとしたら海外の軍ではないかと。
そうなると来日までの時間、現状把握、地理の把握に2~3週間はかかるり、余分も踏まえて1ヵ月としています。
量の計算は、1日2食分で良いかと思います。昼と夜という計算。災害時はたくさん食べるというケースが稀になります。備蓄の間は1日3食計算しておいて多めに用意しておくのも良いかと。
常温で食べられる物
これは非常に大切です。冬でも夏でも常温で食べられる物を用意しておくべきです。ガスコンロなんかを用意しておいても、必ず使えるとは限りません。家が潰れて野外で生活となると、雨でカセットコンロが錆びて火が点かないケースも想定しておきましょう。
また、これを言うと元も子もないのですが、被災具合では調理器具の破損もありますし、実体験として盗まれるということもあります。なので常温で食べられる物がおすすめです。
他人の分も用意しておく
被災中は他人事まで面倒見きれないと感じる人は多いでしょう。しかし、人間は一人より複数で連携することで生き抜ける事を知りコミュニケーション能力が発達したと思っています。
例えば高齢者や子供、体の弱い人を助けるという意味でもその人の分まで用意していてもバチは当たらないでしょう。私は常に、他人の分まで用意しています。言い方は悪いですが、食べ物の恩を撒いておけばきっと返ってくると思っています。
余談ですが、現代人にとって初めての大災害は阪神大震災で、当時まだ子供だった私ですが、極限のストレス化では食べ物の奪い合いはもちろん、喧嘩等も目撃しました。このような二次的なトラブルを解消するにはお腹を満たすことなのではと思いました。
お腹が減ると人は攻撃的になる と思っています。
調理に水が必要な物は選ばない
3.11東北震災のときの私のミスでした。神戸から石巻へ食品を送った私ですが、現地の仲間から「カップ麺送ってくんなや!水ないねん!頭使えアホ!」と電話先でフルボッコにされました…
水もたくさん送っていましたが、カップ麺やカップ焼きそばは想像以上に水を使います。
例えば日清カップヌードルでは300ml必要です。2リットルのミネラルウォーターでは6個分(1800ml)食べられますが、沸騰時の蒸発分もあるので2リットルがちょうど無くなるか、足りなくなる可能性もありますし、BIGでは400ml必要となるので5個分(2000ml)が怪しくなります。
ポジティブに考えればお汁が飲めるから良いじゃんとも言えますが…
カップ焼きそばでは水を捨てるので、こちらは却下となります。
平常時に食べて味と調理の確認
前述しましたが、常温で食べるにはかなり厳しい食品もありました。某カレーの缶詰だったのですが、温めるとルーがまろやかになるのですが、常温だとルーがまるでウXコのようで、食べてもルーの分離が激しく、見た目もアレなのでウXコにしか思えない…なんてことも。
また、これもカレー缶の話ですが、四川風という表記のみで激辛なんて一言も書いてないのに、実際食べたら激辛だったものがありました。これは試食していて正解でした。
辛いもの耐性のない人にあげたらただの地獄ですよ。水もがぶ飲みしなきゃいけないし。こんなこともあるのでぜひ一度試食しておきましょう。
試食→買いだめ
まず1つ買い、試食、問題なければ買いだめというループをしています。
買いだめ時はAmazonを利用しています。これは単純に持ち帰りが重くて面倒だからです 🙂
賞味期限が近づいたら食べれば良いのです
これは私の性癖上、賞味期限切れをあまり意識していないのですが、他人におすすめする以上はそうもいかないですよね。
例えばカレーの賞味期限が近づいたら晩ごはんにでもしておけば良いと思います。私はカロリーメイトが好きなので備蓄品をときどき召し上がってします 🙂
調理不要を考えるとお米は諦めるか論争
パックご飯は電子レンジ(電気)が必要、お米は水と鍋と火が必要…。私は無洗米(最低5kg)と飯盒と水道水をタンク(20L)に貯めて常備していますが、お米を炊くだけで結構な準備が必要です。合計25kgありますからね。
これはあわよくば使うものとしています。お米がなくてもどうにかなる食べ物を中心に常備していると言うことです。
試食・実証済みのおすすめ備蓄食品
そんな私が日常的に購入している食品を紹介します。どれも常温OKですし、水を使うお米が無くてもどうにかなる食品となっています。カレーなんかはスプーンでそのまますくって食べても良いですし、パンにつけるとか汎用性が高い食品です。
ハウス カリー屋カレー 甘口
レトルトカレーは甘口がおすすめです。辛口は好みが分かれること、中辛は甘くないこと。食事に困るときって甘いものが欲しくなったり、甘さを感じると幸せな気分になれるので、甘口をおすすめしています。
また、カリー屋カレーをおすすめの理由は、安いからです。安くて甘くて美味しいので得した気分になります。
ハウスとろうま牛角煮カレー
貴重なタンパク源である牛肉がごろっと入っているのでこれもおすすめです。被災者は避難所でボーッとしているのも良いですが、特に男性なんかは力仕事をやることがあるのでタンパク質は摂っておきたいところ。普通においしい!
グリーンカレー いなば カレー バターチキンカレー
これは常温で食べる前提ということで気になって試食したのですが、これまた普通においしい缶詰カレーです。缶切り不要の缶詰で、容量の割にコンパクトなので家にめちゃくちゃ在庫があります。
新食缶ベーカリー 缶入りソフトパン 備蓄食 長期保存5年間 しっとりやわらかな食感 6缶セット メロン・オレンジ・黒糖 各2缶
これなにもつけずに食べてもおいしいんですが、上記のカレーたちとも相性良かったです。私は多めに備蓄しています。
とりたまご大根 75g×24個
これがあればご飯何杯でもイケちゃうくらい!お酒のアテにもなるし(笑)
食べ過ぎたら備蓄品にならないのでしょっちゅう買い込んでます。まじで良い!そして缶詰タイプは総じてコンパクトに収まるので騙されたと思って備蓄しておいてOKでしょう。
by Amazon オイル不使用 シーチキン マイルド
東北に送ったときに意外と好評だったのがツナ缶です。パンに挟んだり、ポテチと一緒に食べたり、老若男女問わず喜ばれたそうです。汎用性の高いタンパク源として必須だとボランティアメンバーに言われました。
また、犬や猫等のペットのエサにもなるということでした。私は普段玉ねぎを刻み塩コショウしマヨネーズとあえてパンに挟みツナサンドにしています。
袋タイプ(パウチ)もありますが、缶詰の方が容量が多いことや、外圧(家や家具が倒壊した場合、車に無造作に詰めて移動するときや火事も視野に入れて)を考えて缶詰にしています。
カロリーメイト ブロック [チョコレート味/チーズ味/フルーツ味/メープル味/バニラ味] 全種セット 4本入り
カロリーメイトはチョコ味が定番ですが、カロリーメイターとしてはバニラが一番おすすめです!
とはいえ毎日食べると飽きやすいので各味を揃えています。これは1食1パックと考えています。
お菓子にもなりますし良いですよ。
新進 味梅 1kg
夏場は特に熱中症対策にも良いですし、冬場でも何気なく食べる梅干しに救われます。梅干しって本当は賞味期限なんてないんじゃないのかってくらい古いやつでも普通に食べれたりしますしね。
サンヨー 缶詰 フルーツ 20缶セット 【5種×各4缶】 サンヨー堂 SUNYO みかん みつまめ パイン フルーツミックス 防災食 非常食 保存食 果物 みつ豆
気分の安定に甘いものは絶対に必須です。特にフルーツ系の缶詰は、汁も美味しいのでジュース代わりになります。フルーツ缶詰も東北震災で喜ばれたうちの一つです。
これらを参考に備蓄しておきましょう
実はまだまだおすすめの備蓄食品はありますが、これらは絶対に切らせないようにしている食品たちです。おそらく正解はないと思いますが。もしよければみなさんの意見を聞かせてください。
コメントでも良いですし、Xでも良いですし。
来たる災害に備えておきましょう。
そして助け合いましょう。
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